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グループ全体で年間約500時間程度の削減に成功!7名が語る、それぞれの「SPIDERPLUS」活用

北海道のみならず、全国各地で事業を展開する丸彦渡辺建設様。実際にSPIDERPLUSを現場でご利用の若手社員の皆様を中心に、それぞれのSPIDERPLUS活用と、DX推進で目指すことを率直にお話していただきました。

 

お話(後列右より)
中野 唯菜様(札幌支店建築部工事グループ)
大森茜 様(札幌支店建築部工事グループ)
岸田葵 様(事業本部技術管理部施工改革推進グループ)
成戸道明 様(事業本部技術管理部施工改革推進グループ)
奥泉拓馬 様(札幌支店建築部工事グループ)

(前列右より)
井林政博 様(事業本部技術管理部施工改革推進グループ課長)
中野征博 様(札幌支店建築部次長兼技術管理部次長)

※インタビューはマスク着用で行なわれました。撮影中のみマスクを外しています。

時短委員会の発足とSPIDERPLUS導入の背景

ー7名がご参加の導入事例インタビューは過去最多です。本日はありがとうございます。SPIDERPLUSの導入から現在はどのぐらいの浸透度合いなのでしょうか。

中野征博様(以下N):SPIDERPLUSは2018年の11月に導入しました。実はちょうど同年に時短推進委員も立ち上がっています。札幌の現場には2022年5月末時点で100%、このほか東京や名古屋、苫小牧など、各支店の現場にも導入を広げつつあるというのが現在の状況です。

ー時短委員会がその頃に立ち上がったのは早いですね。法施行とは無関係に始まったのですか。

井林様(以下I):時短については、社内から職員の意識改革も含めて、できるところからやっていこう、ということで始まりました。

 

ー今日ご参加の皆さんはご入社2年から5年目の方が中心ですが、普段SPIDERPLUSをどんな風に使っていらっしゃいますか。

中野唯菜様(以下Y):私は工事写真の業務が多いです。実は現場の工事写真についてはSPIDERPLUSしか使ったことがありません。写真の整理はフォルダが分かれるので、自分で整理をする必要がありません。撮ってから帳票を作る時間も、段取りも要らないのでラクだと思っています。

奥泉様(以下O):図面上に写真やその他の詳細な情報を入力したいときに、SPIDERPLUSを使っています。作業によって何かを書きつけるときは、紙の図面を利用したほうが手っ取り早い場合もありますが、図面上で多くの情報を完結することができるのは便利だと思います。

大森様(以下A):現場に配属されたときはSPIDERPLUSが導入されたばかりでした。最初は先輩方に教えていただきながら、写真撮影などを行ない、その後は自分自身で操作マニュアルを見て学びつつ、色々と試行錯誤をしながら使用方法を覚えていきました。使用している期間が長いことから、同期や先輩後輩から操作方法を聞かれることもあります。その中で新しい使用方法を見つけたり修得したりしながら、SPIDERPLUSを使っています。

岸田様(以下K):操作そのものはすぐに慣れて、難しいことはなかったです。あとは作業の数が多い時に他の人に協力してもらうことがあります。

成戸様(以下N):実はSPIDERPLUSを使うようになったのは1〜2年前からです。以前使っていた別のツールがあったのですが、当初は使い方の違いを心配していました。操作していくうちに新しい活用方法も思いつくようになりました。

工事だけではない、SPIDERPLUS日常業務の活用方法

ーまずはご自身で使ってみて、その上で覚えていくことが多いのですね。何か独自の使い方はありますか。

A:同じ現場事務所で、後輩に業務の対応をして欲しい内容などの指示をする際に、SPIDERPLUSの図面に写真を紐付けてスタンプ機能を添えて伝えたり、メモの機能を組み合わせて職人さんたちに手直しや資材移動などの指示を伝達するのにも活用しています。

ー工事それ自体だけではなくて、日常の情報伝達にも役立ててくださっているのですね。SPIDERPLUSの活用による時間短縮はどのぐらいですか。

I:今のところ、作業の手間や段取りが削減されて、それが積み重なってグループ全体だと年間で約500時間程度削減することが出来ています。

年間約500時間程度の時短の先に見据えるものとは

ー早い段階から時短委員会もでき、現場の皆さんが積極的に活用して、実際に定量的な削減効果も出ていますが、この先に会社としてDX推進をするにあたってどんなことを目指しますか。

I:現場の労働時間を少しでも少なくしたいということから立ち上がった組織です。例えばこの先現場と本社側でクラウドを活用して業務を分担することでさらに時間を減らすことができると思います。技術の継承など、現場特有の課題もあり、減らしたり、省略できない仕事があります。そうした状況の中でも少しずつ現場業務の低減をしていきたいと考えています。

ー時間の削減の末に、どんなことを本質的に見据えていますか。

N:時間削減の社内組織を立ち上げた背景は「本質理解のために時間を割いてほしいから」です。若手人材は工事の僅かな部分にだけ携わることから、施工記録の写真を撮ることがどのような目的に沿ったものか、工事全体がどういうものかを把握しづらい状況にあります。写真を撮るということや整理することが全てではなく、他の管理業務と合わせ、手法の1つとして技術を身につけることが重要です。
施工管理をする若手人材には写真撮影とそのまとめ作業にかかりきりになる傾向がありますが、SPIDERPLUSなどのDX推進によってそこから解放され、本来やるべき業務である施工図の重要性を心得て、工事の意義を長期的かつ大きな視点で把握出来るようになってほしいと考えています。若手人材を中心として、SPIDERPLUS活用によって他の業務における本質理解に時間を割くことが出来るようになると、時間の使い方を工夫しながら、そこで身につく知識や知見を蓄積していくことができ、会社が存続するための大きな技術力・財産になると思っています。

ーありがとうございました。