DX推進の過渡期にSPIDERPLUS、若手が見つめる業務効率化
栃木県、宇都宮市を本拠地とする日神工業様は官公庁から大規模な工場、そして地域住民の生活と密接な関わりのある建物まで、幅広い施工実績を誇ります。
実際に現場でSPIDERPLUSを手に施工管理に従事している若手社員の方々に、率直な本音を伺いました。
お話:日神工業株式会社 工事部
向かって左側より伊澤 汰樹様、鈴木 耀平様、塩野 修平様
※インタビューはマスク着用で行なわれました。撮影中のみマスクを外しています。
偶然の出会いから社内浸透まで
ーSPIDERPLUSの導入の経緯を教えてください
伊澤様(以下I):現場で渡されたのが最初の出会いでした。現場のデジタル活用自体は知っていましたが、もっと都心にあるような大きな現場で使われるものだと思っていたのです。その現場が終わってしばらくしてから、会社でもデジタル導入をしようとなり、その際に先輩から「そういえば、前にSPIDERPLUS使ったことある?」と聞かれました。そこで以前使って感じた利便性や、SPIEDERPLUSなしで仕事をすることの大変さを伝える機会があり、導入することになったというのが経緯でした。
ー偶然の出会いだったのですね。先ほど話してくださった現場の後はSPIDERPLUSのない環境でしばらくお仕事をなさっていたのですか?
I:そうです。現場に出入りする時にたくさんの図面に黒板やチョークなどたくさんの荷物を持たなくてはいけませんでした。紙の図面は天候にも左右されるので、それも大変でした。工事写真に関してもSPIDERPLUSならば1度撮影してしまえば帳票出力まで出来るのに、デジタルカメラで撮影してからいくつもの段取りを経て帳票を作らなければならなくて、とても大変でした。
ー現在では工事部の皆様がご活用ですね。どのようにして社内浸透が広がっていきましたか?
塩野様(以下S):最初は2019年に3名の現場で導入が始まりました。現場を管理する上でのメリットを感じて、翌年には33名が使うまでになりました。
ー1年で10倍に拡大したのですね。導入してからお感じになったメリットをお聞かせください。
S:情報の明確さが向上したことです。自分自身の作業の手戻り防止に加えて、具体的に画像などで状況を示すことが出来るので専門工事業者の方に依頼をしたり、上司に報告・相談・指示を仰いだりすることもしやすくなりました。
ー塩野様は本日のメンバーのうち最も経験年数が長いですが、SPIDERPLUS導入前はどんな風に仕事をしていましたか?
S:情報伝達のことを挙げると、SPIDERPLUSの導入前は電話をかけて状況をどうにか説明して、指示を仰ぐこともあったのです。
ーお電話で現場の状況を説明するのは大変そうですね!
S:そうですね。その場で見ているわけではない人に対して、言葉で現場の細かいところをきちんと伝えるのは本当に大変でした。それから、SPIDERPLUSの導入前は急いで撮影しなくてはいけない写真がある時も、黒板の準備などに手間が発生して、職人さんたちをはじめとした関係者を待たせてしまうこともありました。
ー鈴木様は最初の現場からSPIDERPLUSがある環境だったと伺っていますが、普段のお仕事でどんなメリットをお感じですか?
鈴木様(以下Y):写真を撮る時に、矢印アイコンがあるお陰でどこから写真を撮るかもわかるので、とても便利だと感じています。機能を活用したミスの防止に役立っていると思います。
それから、現場によっては足場が狭いことや、事務所と現場が離れていることもあります。SPIDERPLUSがあるおかげでムダな往復をしなくてよいのは1日の仕事の中でもそうですし、現場の工程という横の単位でもムダな手間や段取りの削減に繋がっています。
ー若手の方を中心に、SPIDERPLUSの活用が進んでいるのですね。会社全体としてはどのような効果がありましたか?
S:実は、他の施策も複合してのことではあるのですが、2021年は会社全体で残業時間が年間2,000時間削減できています。SPIDERPLUS導入の頃が、ちょうど会社としても効率化の過渡期のようになったと思うのですが、ペーパーレス化を進める取り組みなども近い時期に進んでいきました。
ー年間で2,000時間は大きな数字ですね!
S:SPIDERPLUSは現場の施工管理以外に、グループを管理するグループ長も使っています。それぞれの現場の状況を確認する場合も、直接現地に足を運ばなくてもクラウドで上がってくる情報を見ることで効率よく行なうことができているのです。
Y:それ以外にも、一部の作業をアウトソースして全体の効率を高める取り組みが行なわれています。2021年からは全社員を対象に毎週水曜日がノー残業dayで、17:30には仕事を終えることになっているのですが、こういう制度も働く上での意識づけや、全社的な働き方改革に貢献しているのではないかと思っています。
SPIDERPLUSを使いこなすための工夫と展望
ー皆さんはSPIDERPLUSを使いこなすために、普段どのような取り組みをなさっていますか?
I:マニュアルや動画に目を通し、あと夏からはポータルサイトもできましたよね。まずはそういうのを一通り見て自習するようにしています。
それから他の現場の活用例から学ぶことは色々あって、例えば記録写真から工事や検査を逆引きするように学んだりもできます。他の現場のことを効率よく知ることができたら、さらに便利な使い方に繋げられるのではないかと考えています。
ー順調に社内浸透が進んでいるようにお見受けしますが、この先、さらに使いこなすための目標などはありますか。
I:工事部は大きく5つに分かれているのですが、そろそろ部の時間削減目標などを掲げて取り組んでいってもいいだろうかと考えています。あとは、コミュニケーションの効率を高めることが出来るような使い方を工夫できたら良いです。
Y:実は日神工業では、社長が各現場のことや社員の体調のことを気にかけてくれ、制度にも反映されることがあります。上司とのコミュニケーションにも活用できたら良いです。
S:私達3名は偶然にも同じ学校の出身です。地元で専門的な教育を行なっているところに若手社員を講師として派遣する構想などもあるのですが、普段の仕事から身につけたことを、現場や会社を超えて地域にも還元できることを見据えて取り組むことも視野に入れていけたら良いと思っています。
ーありがとうございました。