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働き方を良くしていくのは当たり前のこと!全てはお客様に提供する価値のために

NECネッツエスアイでは、建設分野において2024年問題とは別軸で働き方改革の取り組みが進んでいます。導入してから1年半ほどでSPIDERPLUSを事業本部の推奨ツールと掲げ、導入浸透が進む背景や、働き方改革で本質的に目指したいことについてもお話を伺いました。

お話:

NECネッツエスアイ株式会社 社会・環境ソリューション事業本部 プロジェクト管理本部 生産革新推進グループの皆様

本日はお時間を割いてくださり、ありがとうございます。
貴部門におけるSPIDERPLUS導入の経緯をお聞かせください。

生産革新推進グループ(以下G):施工現場でのデジタルツールの活用には個人差があり、大半は紙で情報を管理していました。
そこで、デジタルツールの導入によって同じ作業をより短い時間でできるようにし、業務プロセスから無駄を省いて生産性を向上させたいと考えました。

 

無駄を省くという点で代表的な業務プロセスにはどのようなものがあったのでしょうか。

G:報告書の提出、図面整理、写真管理の3つです。

巡回や検査の報告書など、紙による運用が多くありました。
デジタルツールを導入することによって、紙媒体をオフィスに持ち帰ったり、電子化するために帰社する移動時間を削減することができるのではないかと考えました。

また、図面や写真の整理、管理についても、量が膨大なため、それらもデジタル活用によって手間の省略ができるのではないかと思い立ちました。

そこで、ある通信工事の現場で数IDから試しに使ってみることにしたのです。

操作性とサポート体制が決定打!試行錯誤の中から発見した活用方法とは

実際に導入するにあたって、決定打となったことはどのような点だったのでしょうか。

G:操作性とサポート体制です。

図面管理については他社のサービスを使っていた現場がありました。
実際に現場で使う方の声と、部内で独自にベンチマークしたところ、SPIDERPLUSの操作性に対する評価が高いことがわかりました。

また、サポート体制についても営業の方の密なコミュニケーション対応や、サポートセンターについては英語でも利用できる点を良いと感じました。

当事業本部内には海外を担当している部門があり、彼らは英語を使います。
英語対応のサポートチャネルがあることは、彼らにとって利便性の向上になると考えました。

導入してみて、効果を感じたのはどのような点だったのでしょうか。

G:写真の整理がラクになったことです。

通信工事の例を挙げますと鉄塔を建てる際やメンテナンスする際に、その過程を撮影していきます。

iPadを首から下げてそれぞれの工程で写真を撮ると、工程によって階層を分けたフォルダに写真が整理された状態で保存されていきます。
一つのプロジェクトに、数万枚もの写真が蓄積される場合もあるので、効率的に整理できることは明確な効果だと感じました。

また、現場事務所と現場との行き来を減らすこともできました。

SPIDERPLUS 導入前であれば、朝に現場事務所で準備をしてから現場に出かけて作業をして事務所に戻ってから事務作業にとりかかっていました。

SPIDERPLUSを導入したことによって、全てというわけではありませんが、写真整理など、事務所に戻ってから着手していた作業内容のうち、現場で完結できるものが増えていきました。物理的な移動の頻度と時間を減らすことができ、効率化になりました。

操作の習得はいかがでしたか。

G:実は私たちの現場ではSPIDERPLUSを活用するのはベテラン人材の割合が多いのです。

現場監督、現場の過程を監査する方たち、工事会社の方たちなど、役割は様々ですが、いわゆるデジタルネイティブ世代に比べると、新たなツールの操作が壁になることも少なくないと言われがちな年代の彼らが使いこなしていることは、操作性の高さの現れだと思っています。

現在の現場での課題にはどのようなものがありますか。

G:導入当初から、使い方については試行錯誤が続いています。
どうすればもっとラクに仕事を進めることができるかを追求しているからです。

各現場で共通の使い方を紹介すると、例えば工事写真の撮影については、事前準備と撮影を分業させています。

一度に撮る写真の枚数は200から300を超えることが珍しくありません。
事前に行なう撮影箇所のアイコン設置作業と、アイコンに基づいて撮影していく作業をそれぞれ別のスタッフが分け合えば、一人ですべてを担当するのに比べて業務に割ける時間が違ってきます。

また、現場の条件によっては片手しか使えないこともあります。

SPIDERPLUSはiOS対応なのでiPadのほか、iPhoneで使うこともできますよね。

高いところや狭いところなどでは、iPhoneだと片手で操作することができるのでさらに簡単に使えるのではないかと声があがっています。

導入を推進する中で発見した課題もあります。
写真台帳を作成する際は、「帳票作成ボタン」を押すとExcelやPDFで帳票ファイルが出力されます。

初めて使った際は、写真の整理から出力された帳票ファイルを編集して写真台帳として完成させるまで、試行錯誤を繰り返しました。
SPIDERPLUSの中にフォルダを構成する際に、写真台帳を出すことなど、台帳のつくりに沿って階層を作ることによって、台帳上でカテゴリごとの整理を容易にできるようになります。

写真整理や台帳のつくりなど、作業の先にある段階を見据えた上で最初にフォルダを作成すると、後の作業をラクに進めていくことができるようになります。

このような取り組みがフォルダ構成時の分類の見直しにもつながり、他の現場にも展開できるノウハウが生まれていきました。

ここまでは現場の活用を中心にお話を伺いました。
本日ご出席の皆様は現場の活用をオフィスから支援していく役割ですが、現場以外の視点でもお話を伺いたいと思います。
皆様にとって変わったことにはどのようなものがありますか。

G:SPIDERPLUSを導入したことで、紙で報告を提出するのをやめたことにより、データを必要とする方が、わざわざ紙媒体を管理している担当者に確認せずとも、必要な時に必要な人がデータを直接閲覧する、などの仕事の仕方が変わっています。

以前であれば印刷された報告書を作成するために事務所に移動することが必要でした。

在宅勤務なども増えているなかでは、SPIDERPLUSを介した情報伝達ができることにより、場所の制約を受けることなく情報をタイムリーに共有することができるようになっています。

また、紙運用や移動の削減は、カーボンニュートラル貢献の観点からも有意義と考えています。

G:SPIDERPLUSがあることによって、現場の情報を集約することができ、結果的にオフィスから支援する立場としても管理しやすくなっていると感じています。

SPIDERPLUSの導入前、現場でのツール活用はプロジェクト単位での判断だったため、支援するにも限界がありました。

現在は事業本部内で活用を推進しており「推奨ツール」として掲げています。
そのため、現場の働き方改革はSPIDERPLUSに特化させて進めることができます。

現場からの要望事項を私達のグループがとりまとめて、スパイダープラス社との間に入ることによって会社どうしのコミュニケーションをとりやすくなっていますし、他現場の活用事例を横展開していくのも容易になっています。

現場の活用事例などはどのような仕組みで共有されるのでしょうか。

G:2ヶ月に一度開かれる会議で各現場の活用事例が報告されています。
各事業部から選定されたICT推進者によるもので、報告された現場の活用事例は資料として社内ポータル上でも展開されます。

貴部が推進される上でのデジタル活用の根幹にあるものはどのような考えでしょうか。

G:安全品質向上と生産性向上によるコストの最適化です。

そのためにICTを活用することが全社的な方針になっています。
現場でのSPIDERPLUS活用も、そうした考えのもとにあり、2023年秋の時点では、導入を想定したほぼすべての現場で使われています。

導入から1年半ほどですが、ものすごい早さで浸透したのですね。
ところで、2024年の4月からは働き方改革関連法が適用されます。貴部での対策はいかがでしょうか。

G:先ほどお話したコスト最適化のためにICT活用を推奨するという会社の方針もあり、労働時間の短縮は今までもずっと取り組んできたことです。

2024年問題に特化して活動していることはありません。

デジタル化によって効率化や生産性向上はこれからも目標であり続けますし、さらに現場を支援する活動をして工数削減を続けていく予定です。

それは素晴らしいですね。
皆様のデジタル活用や、効率化によって働き方をよくしていく取り組みでは、本質的に何を目指していますか。

G:お客様に価値を提供することです。

デジタル活用には保存や正確性の担保など、その性質によるメリットが様々あります。

デジタル活用をすることは、そうしたメリットを活用することによって、仕事の質を高くすることであり、その結果、お客様に仕事を通じて提供できる価値も、さらに高めていくことができると考えています。

ありがとうございました。