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情報の一元管理を目指して導入、現場の携行物、資料を探す時間や帳票作成の手間も大幅削減

東京都練馬区を拠点に40年以上にわたって電気設備業を営む牧野電設様は、東京都を中心に幅広い施工実績を持ち、大手与信調査会社からは「全国の電気工事会社の上位2%」という高い格付けがなされています。また、業界潮流に先駆けて女性技術者の採用や人材育成にも熱心です。
今回のインタビューでは牧野社長と4名の技術者に、SPIDERPLUSの導入で感じた利便性や、多くの人間が出入りする現場での良好な人間関係のコツまでお話を伺いました。

お話:
牧野長様(代表取締役、文中ではM)
中瀬泰葉様(工事部 施工支援課、文中ではN)
紺谷結様様(工事部 施工管理、文中ではK)
武山志保様(工事部 施工管理、文中ではT)
杉浦美鈴様(工事部 施工管理、文中ではS)

ー牧野電設様がSPIDERPLUSを導入した際は初めてのICT導入でしたね。ご検討していた当時、どんなことを課題に感じていらっしゃいましたか。

N:部屋のチェックをする際、A3の紙を見ながら作業を進めていきます。その際、大量の紙を用意しなくてはいけないですし、設計図面も大量に必要でした。大量の持ち物が重いことも当時は大変でした。ふとした拍子に「あれどこに行ったっけ?」と捜し物をしなくてはならなかったり、必要なものをうっかり無くしてしまうリスクがありました。

T:クラウドサービスを別に使っていて現場でスマートフォンで見る、ということはありました。ただ、ものによって色々なサービスの画面を見なくてはいけなかったです。

K:写真に関してはデジタルカメラで撮ったものを愚直にPCで取り込んでひたすら貼り付けていました。

M:私自身、10年近く施工管理の経験があります。長らく情報が一元管理されていませんでした。写真はデジタルカメラで撮ってSDカードから読み取って、図面はCADと印刷された紙という具合に。
写真や図面など、それぞれの機能に特化したものを利用しているスタッフもいたのですが、会社全体として統一したものはなかったです。複数人体制で抱える大きな現場の場合、チェックに使うための図面が異なっている、といったことも珍しくなくて、
「新しい図面は誰が持っていますか?」と訊くと思わぬ方から「こっちです」というように。情報を一元管理できれば誰かが更新した時に関係する人に等しく情報が行き渡るし、そうしたい、と思っていたのです。

ーでは、実際に導入してみてどんな感触を持ちましたか?

T:格段に持ち物が減りました。小さいホワイトボードとペンとイレイザーを持って施工写真を撮る時にはホワイトボードの中身を書き換えて…としていましたが、SPIDERPLUSにしてから、iPadの操作は要りますが、黒板の書き換えがすごく楽になって、施工写真の撮影時間が短縮されたと感じています。

N:それまではさきほどお話したように、とにかく持ち物が大量で重かったですが、SPIDERPLUSになってからはiPad1つで済むようになり、楽になりました。
写真整理が格段に早くなりました。1つずつ貼り付けをしてタイプ面を書いていましたが、PCで一気に帳票出力できるのでその時間が短縮できるようになりました。枚数にもよりますが、以前は1日かかってしまう作業がSPIDERPLUSだとチェックしたらすぐできるようになりました。

M:実は工事部ではこの5〜6年で月間の残業時間が10時間減っています。もちろんSPIDERPLUSだけのお陰、というわけではありませんが、デジタル導入を含んだ色々な取り組みの結果でもあると感じています。

ーところで皆様はそれぞれSPIDERPLUSをどのくらいの間ご利用ですか?

S:私は入社した時から3年間ずっと現場で使っています。

N:私はSPIDERPLUSが導入された時から使っています。もう何年くらいでしょう…。入社してから5年が経ちます。T:私は昨年の夏ごろから本格的に使っています。入社自体は6年目で技術の仕事をしていますが、それまで実は機能面で手を出せずにいました。ですがせっかくなので使ってみようと思ったのです。

K:SPIDERPLUS自体は3〜4年前からです。入社したのは7年前でずっと現場で仕事をしています。最初は図面のデータで見ることから始めました。今は写真を紐付けて使うことも増えました。

ー入社の当初からSPIDERPLUSをご利用とのことですが、使い方で難しいところなどはなかったですか?

S:使い方は全て直接教えてもらっています。
色々な現場で業界経験の長い職人さんたちに「自分たちの時代はとても大変だった」と苦労話をよく聞かされます。スマートフォンで写真を撮った場合も、黒板を後からつけることが出来るのでとても便利に使っています。

ー使いこなすために工夫していることはありますか?

S:機能が便利なのですが、それに頼って整理を怠ると、後で大変になってしまいます。フォルダの作り方はゼネコンの提出に沿った形式にするようにして、写真を撮ったらすぐ入れられるようにあらかじめ準備をするようにしています。

N:私はチャット機能をよく使います。その他マニュアルの動画もよく見て疑問に思ったことを1つずつ習得するようにしています。

T:機能面でわからないことや、知らなくてはいけないことについてはマニュアルをよく読み込むようにしています。その他カスタマーサクセスが作っている資料もよく見るようにしています。

K:私はわからないことがあったらすぐにサポートセンターに連絡して、教えてもらうようにしています。それ以外にも同じ現場で働くスタッフに、横のつながりを活かして情報の共有をこまめにするようにしています。フォルダ分けを最初にしておくと、手で入れる情報入力が減るよ、といったことも、自分自身が教わったら情報共有をしています。この機能については、画期的だとさえ思っています。

ー社内全体のSPIDERPLUSの浸透率はどのくらいですか

M:ほぼ全ての現場に入っています。使いこなすことについてはまだ課題があると思います。ある程度仕事に役立たせているスタッフをまだまだ増やしていくことが出来るのではないかと見ています。

N:後輩社員のほうが、導入タイミングも手伝って浸透しやすい傾向がありますね。もとから使っていないとなかなか手を出しづらいという状況もあるかもしれません。

T:経験の長い方だと、新しいものを使うよりも従来の慣れたやり方を優先しやすい、ということはあると思います。

ー今後、浸透をさらに深めていくために取り組みたいことはありますか

M:社内に向けた勉強会をやっていきたいです。便利だなと思って使っている人が主導で進めていくといいのではないかと思っています。経験の長い人だと、アナログだった時代が長く、仕事そのものに慣れている分、新しいものを学ぶ時間を持つことでさらに効率よく仕事をしていくことに繋がるのではないかと考えているからです。

ーお話を伺っていると、皆さんの日頃の人間関係がすごく良さそうだなと感じます。同じ現場で働いていらっしゃるのですか?

K:今日のメンバーは一部同じ現場で働く人もいますが、実は3つの現場から来ているんです。

T:久しぶりに会いましたが、目が合うと「久しぶり〜」と、明るく挨拶したくなります。

N:普段違う現場で働いていると会う機会が少ないのですが、会えるとやっぱり嬉しいですよね。

ー現場だと沢山の人が出入りして、そうした人たちと良好な関係を築くことが重要になってくると思いますが、日頃の良好な人間関係が仕事でも役に立つと感じますか。

T:実際、一緒に仕事をしている職人さんたちは自社が仕事をしているいくつかの現場に出入りをしていることが多いです。「○○の現場にいるあの子は元気でやってる?」などと、共通の話題になることもあります。

ーデジタル推進やDXという言葉を、2022年1月現在よく聞きます。そうしたことの先に見据えているものがあるとすれば、どんなことでしょうか。

M:デジタルコミュニケーションの質をもっと高いものにしていくことを、大きな課題と考えています。
コロナ禍の影響もあってようやくウェブ会議が増えてきました。本当はもっと早いうちから進めたかったです。デジタルで顔合わせをすると、うまく話が進まないこともまだあります。いかにオンラインの状態で、リアルなコミュニケーションに近づけるかということを模索していきたいと考えています。