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仕上検査機能で早速効果を実感、同期2人が語る現場効率化の課題とこれから

50年以上にわたり、北海道地域に根ざしている岩倉建設様。施工実績も、公共庁舎から医療施設、商業施設にマンションと多岐にわたります。
工事中の現場事務所にお邪魔し、SPIDERPLUSを使い始めたばかりという現場監督と現場支援をする同期入社のお二人にお話を伺いました。

お話:写真左側から建築部ICT課 田中様、工事課 押野祐輝様

使い始めて3ヶ月、率直な使用感と効果

ー今日は工事の最中に、お時間を割いてくださってありがとうございます。押野様はSPIDERPLUSを使ってどのぐらいになりますか。

押野様(以下O):3ヶ月ほどです。

ーどういった経緯でSPIDERPLUSを使うことになったのですか?

O:当社が以前施工したマンションの現場でSPIDERPLUSを使用していて作業の効率化になっているとの話を聞いていました。マンション施工で行なう、「仕上検査」は、各住戸毎に「自主検査」、「社内検査」、「施主検査」を実施する必要があります。指摘事項を関連業者ごとに仕分けて紙にまとめる従来通りの作業は、莫大な労力を費やします。そこで当現場もSPIDERPLUSを利用して作業を効率よく進めていくことになりました。

ー仕上検査がきっかけだったのですね。普段はどのような使い方が多いですか?

O:仕上検査以外だと現場内の不具合箇所をタブレットに保存してある図面に写真を添付して職長へ是正指示を行う際に使用しています。従来は現場巡視の途中で一旦事務所に戻って撮影したものを印刷して、また戻って是正指示を行う…ということを繰り返していました。しかしSPIDERPLUSを持って巡視するようになってからは現場巡視と並行して指示書を作成ができるので、途中で戻る必要がなくなりました。

ーそれは大きな変化ですね。

O:SPIDERPLUSだと図面に写真が紐付けられていることで、指摘内容を理解してもらいやすいです。具体的にどんなことが起こっているかを見ることができますから、現場確認の時間にも無駄がないです。また、職人さんたち何かを訊かれ時もSPIDERPLUSの中に情報が全て入っていますから、その場にいて必要な情報を必要なタイミングですぐに確認することが出来ます。

ー現場のコミュニケーション効率が向上しているということですね。

O:そうですね。現場の巡回をする時に不具合や見落としていそうな箇所などがあったら写真を添えて記録していきます。その情報を他の現場職員に渡す際も、図面と写真が紐付いていることで、指摘箇所と是正内容を経験年数の少ない人でも理解しやすいです。これも意外な効果だと思っています。

使い始めて3ヶ月という押野様。手元にはSPIDERPLUS。

ー使い始めたばかりながら、早くもメリットを感じていらっしゃるのですね。

O:とにかくラクになったと思っています。図面の取り込みもjwwやDXF、dwgなど、ファイルフォーマットを変換せずに使用可能です。図面に写真を紐付けると指摘箇所や内容も理解しやすいです。あと、図面上に引出線をつけることでさらにわかりやすく見せていくことができますね。

仕上検査で指摘事項の仕分けがラクに!

ー仕上検査のことをもう少し詳しくお聞かせください。

O:仕上検査のときに、従来は記入係、写真撮影、検査員応答、と2〜3人体制で行なっていました。SPIDERPLUSの仕上検査オプションを利用することで1名で対応することも可能になりました。

ー人数を削減できているのですね!

O:そうですね。それ以外にも仕上検査の指摘事項を記録していく時、よく起こりがちな指摘内容はプルダウンで選択できるので、入力する作業をせずに済みます。図面上に指摘番号、指摘内容、指摘箇所の写真、関連業者などを一度に紐付けて整理することができます。また、仕上検査機能のうち、印刷の仕分けをする際も、業者ごとに出し分けて印刷することができます。こうした機能によって、事務所に戻ってからまとめ作業を行なう時間が大幅に短縮されたと感じています。

仕上検査機能で業者ごとの仕分け作業をラクに!

現場支援の視点から考える業務効率化

ー早速効果を実感していらっしゃるようですが、現場を支援する立場として、どのような観点からツールを選択していますか。

田中様(以下T):会社としては業務効率の改善をする、ということを掲げています。その中で私はツールの情報収集を含めて現場の支援を行なっています。基本的な考え方としては、良さそうなものがあったらまず使ってみるようにしています。様々なソフトやアプリが出ていますが、最初は現場で並行して試していきます。それぞれの現場の意見を聞いていき、そこからさらに検討を進めていっています。そういう中で現在は「走りながら考えている」という段階です。SPIDERPLUSは他のツールと比べて管理する側での操作もしやすいように感じています。

管理する側のメリットを挙げる田中様。実は押野様とは同期とのこと。

ー業務効率化にもつなげやすそうでしょうか。

T:そうですね。実は僕も以前は現場にいて、ファイルを沢山もって巡回していました。それらが改善されることにはメリットがあると感じています。

あとはやはり仕上検査です。先ほど彼が話していたことでもありますが、手書きで書類を作っていくのは本当に大変だったのです。内装工事だけでも、ボード、クロス、床…と、必要業者分印刷してマークをして振り分けて業者に渡して伝達する作業が発生します。

検査の仕方によっては班を複数に分けて検査を行うのでそうすると班ごとの報告をまとめるところから作業が発生します。複数班分をまとめて今度は「あの指摘が漏れている」「この件はどう処理する」というやりとりが発生することが多く、非常に手間と時間がかかる作業となっていました。仕上検査機能はオプションではありますが、こういう一連の手間を削減できるというのは大きな変化なんですよ。

ー現場の状況把握はどのように行なっていますか。

T:サポートのために実際に現場を訪れてヒアリングをしています。そこでSPIDERPLUSの操作説明をすることもあります。もともと現場にいたので、知識を持ってはいるのですが、実際に足を運んで初めて知る大変さもたくさんあるのです。

ーではナマの情報を実際に得て、そこからツールの選択や解決策を見立てることを走りながら行なうということですね。試験導入から本導入に切り替わるとしたらどんなことがポイントになりそうですか。

T:今はSPIDERPLUSで利用している機能は図面の閲覧や持ち運び、写真の紐付け、仕上検査ぐらいです。他にも写真を撮影して帳票作成することや、配筋や杭施工の検査はまだまだこれから検証を進めることになりそうです。写真についても、従来から長く使っていたサービスがあるので、そことの比較が必要となります。まだ限られた部分しか使っていないですが、それでもマンション以外の現場でもメリットを感じて導入をしています。

会社としては業務効率化できるところを少しずつ増やしていって、それによって削ることができるものを削っていき残業時間を削減する、ということを目指していくことになります。

ーではツールの浸透を目的本位に見据えていくということですね。ちなみに時間削減について目指していることはありますか。

T:まずは現場ごとの状況把握にもとづいて、どんなツールで手間や時間をどのぐらい削減したかというヒアリングを本格的に進めていく見込みです。

ー現場でツールを使いこなしていくのは若手が多いですか?

T:そうですね。若手の方にどんどん使ってもらっています。

ー若手の方が使いこなして結果につながればデジタル活用も文化になっていく余地がありますか。

T:はい。まずは結果を出すことによってベテラン職員や所長たちも納得できます。そうして現場でのデジタル活用を広げていけると思っています。

ーありがとうございました。